主宰はわがままでなければいけない

何でも作品を作る時に、主張という事に

妥協してはならないと思う。

それは主宰、演出家がわがままに

表現する、表現出来る状況で

なきゃいけない。俺はそう思う。

超歌劇団では作品作りにおいて

「もっとわがままに作っていい」

事になってる。そうなってる。

作り手としては大変ありがたいが、

実際にそれをやると金はかかるし、

支離滅裂だし、お客さんがついてこない

作品になってしまうので、いつも

自分のやりたい事の3割くらいに

している。ただ表現者の立場としては

実にいい環境だ。超歌劇団はそれなりに

過激な表現をするので、役者が怪我を

しないか、お客さんにどの程度影響を

及ぼすのかという配慮はしなければならない。

自由過ぎて危険では芝居として成立

しなくなるからね。細心の注意を

払ってる。特にお客さんに対しては

絶対に危険があってはならない。

他の劇団ではそんな事を心配する必要は

ない作り方だろうけど。

超歌劇団ではそこはちゃんとしないと

いけないし、お客さん目線で作って

いかなきゃならない。

 

今回の延期はその延長線上にある。

まあタイミングよく、それほどの被害も

ない状態で出来たのだからよかったが。

何にしてもお客さんに対してという

スタンスは変わらない。

それでもあえて、上演を行うって

言う劇団もある。構わないと思う。

意志を貫くという点で問題ない。

理由は何でもいい、貫けばいい。

その責任を主宰が負えばいい。

ただお客さんの事を考えた時、

「公演はやる」「責任は負えない」

「払い戻しはしない」

これではダメだと思う。せめて

この状況なら、払い戻しはいいに

しなくては。その選択肢はあった

方がいい。そうすれば

「来るという選択は自己責任です」

が成立する(これも怖いが)のでは。

でもまあそこを含めての「自己責任」

という事なんだろうな。

公演を見る見ない以前に、その劇団を

選択した段階でそれすらも「自己責任」

 

俺は俺でわがままにやれる環境を作る

には、やはりお客さんあっての芝居

だからね。芝居をやるってだけで

十分わがままな事をさせてもらってる

という事を今回気付かせてもらった。

感謝しかない。延期した分、

さらに面白い作品にしますので、

ぜひ「オロチ王」観に来てください。